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for Fukushim
エネルギー
開発
Energy
Development
環境建築
Environmental
Architecture
地域づくり
Town/Regional Planning
木質建築
の開発
Timber Structure Development
|
  環境建築 Environmental Architecture
01
環境建築
Environmental
Architectures
of Ben Nakamura
02
余呉やまなみセンター
・はごろもホール
Yogo Yamanami Center
and Hagoromo Cultural Hall
02
大東文化大学
板橋キャンパス
Daito Bunka University
Itabashi Campus
04
七沢希望の丘初等学校
Nanasawa Kibounooka Elementary School
05
木創研
ローコスト・
ゼロエネ住宅
Mokusoken
Low-cost and
Zero Energy House
大東文化大学板橋キャンパス
Daito Bunka University Itabashi Campus
■環境デザインへの取り組み
「環境キャンパス」を実現するために全部で27項目におよぶさまざまな手法が展開されている。
特に、自然な空気・熱の流れが重要と考え、その検討の中で建築の断面形から設備システムまで総合化された手法を開発した。

■大東文化大学板橋キャンパス再開発計画における27項目の環境キャンパス方策

No. 項目 種別 対象範囲
@長寿命<建物の物理的、社会的耐用年数を延ばす>
1) 参加型プロセス (計画) 全体
2) 長寿命の構造体+更新容易な設備配置 (建築・設備) 全体
A自然共生
3) 緑地形成(中庭、外周)、屋上緑化 (建築) 全体
4) 雨水調整池の解体建物地下利用 (建築・設備) 全体
B省エネルギー<建物の使用に伴うエネルギー消費を減らす>
5) 限定的内部と半外部空間の利用 (建築) 中央棟・図書館/3号館
6) 風の塔利用の自然な空気の流れ (建築・設備) 3号館
7) 自然換気促進制御 (設備) 3号館
8) 共同溝クールチューブ (建築・設備) 全体
9) 高断熱・高気密木サッシ・ペアガラス (建築) 中央棟・図書館/3号館
10) 外断熱木外壁 (建築) 中央棟・図書館/3号館
11) 躯体蓄熱、二重床外気冷暖房 (建築・設備) 3号館
12) 深庇、縦ルーバー (建築) 中央棟・図書館/3号館
C自然エネルギーの積極的利用
13) 中空杭による地熱利用 (建築・設備) 3号館
14) 太陽光発電パネルによる立面形成 (建築・設備) 3号館
15) 風力発電 (設備) 3号館
16) 雨水の中水利用 (建築・設備) 中央棟・図書館/3号館
D自然採光
17) ライトシェルフ・逆アール天井 (建築) 中央棟・図書館/3号館
18) 調光ゾーニング (設備) 3号館
E省資源・循環型システム<環境負荷の小さい材料を選択しかつ再利用、再生使用すること>
19) 木質系空間の創出 (建築) 中央棟・図書館/3号館
20) 解体建物の地下室ガラ捨て場利用 (ゼロエミッション) 全体
21) エコマテリアルの採用 (建築) 中央棟・図書館/3号館
F高効率で個室調節システムの設備系統
22) デシカント(除湿)空調 (設備) 中央棟・図書館
23) コージェネレーション発電システム (設備) 全体
24) コージェネ排熱を解体建物地下水槽に蓄熱 (建築・設備) 2期計画
25) 屋根裏熱還元システム (建築・設備) 2期体育館
26) 高効率設備 (建築) 中央棟・図書館/3号館
G総合的なエネルギー管理
27) ビルマネジメントシステム (設備) 全体

■自然エネルギーや有効利用されていないエネルギーの積極的利用
□共同溝クール・ホットチューブ
建物に導入される約54000m3の新鮮外気は「交流の杜」に設置された給気塔より地下共同溝(総延長約150m)の一部を導入経路として供給される。
外気は共同溝内でクール・ホットチューブ効果により冷却・昇温されて外気処理空調機へと送り込まれる。
竣工後の冬期実測値によると特に朝夕の外気温低下時に効果が大きく、約4℃の温度差が確認された。


□中空杭の地熱利用
3号館の構造体として必要な中空杭(PHC杭20m〜25m)23本を利用し、杭の中空部分に採熱用熱交換チューブを挿入している。
チューブ内には密閉回路にて水を循環させ、年間を通じて安定した地中内の熱(17℃前後)を採取し、 水冷式ヒートポンプチラーを介して冷水・温水として供給している。
冷温水は3号館外気処理空調機の一次コイルに供給され、外気処理用熱源として利用されている。
竣工後の冬期実測値を基に地熱利用水冷ヒートポンプの機器効率を算出した結果、機器効率 COP=4.8となった。(機器メーカー公表COP=3.1)


□中央棟・図書館:コージェネ発電機の排熱利用
外気処理機として化学吸着除湿機能を備えたデシカント空調機を設置し、単一ダクト+ダクトレス併用方式により、 フリーアクセスフロアを利用した床吹出口から給気を行っている。
特に冷房期(多湿期)において、居室内湿度をコントロールすることで、快適な空気環境を作り出している。
デシカント空調機にはコージェネ発電機からの排温水を投入し排熱利用を行っている。

□水蓄熱槽・雨水貯留槽(2期)
第二期建設工事において既存建物の地上部分を解体し地下躯体に水蓄熱槽(100t)を設ける計画としている。
この水蓄熱槽にはコージェネ発電機の排熱を蓄熱し、冬期の外気昇温用熱源として3号館の空調に利用する。
また、水蓄熱槽として利用する部分以外は雨水貯留施設として整備する。
また、解体時に発生する地上階の躯体のガラの約半分を埋め戻し、ゼロエミッションに貢献する。

□太陽光発電・風力発電
3号館南面および屋根面には太陽電池セルを挟み込んだ合わせガラスとユニット化されたステンレスパイプを簾状にして交互に並べている。
また、3号館屋根面には風車を設置している。板橋区は風力発電に最適な風の強い地域ではないため、弱い風速でいかに多くの発電を行えるかに重点を置き、 風速2.5m/sから発電できる風車を選定した。

□3号館:自然な空気の流れを利用した外気導入型空調方式
給気塔より供給された新鮮空気は、共同溝内で冷却・昇温され、外気処理空調機へ送り込まれ、パイプダクトで各室の床下に導入される。
その空気は床を余冷(余熱)した後、ペリメーターからゆっくり室内に放出され、小さな換気口を通って中廊下の吹き抜け(風の塔)をドラフト力で上昇し、上部から排出される。
外断熱による躯体蓄熱効果により空調停止以降も室温は冬でも12〜15℃を保っている。




■ Sustainable Designworks 2000-2007

Sustainable Designworks 2000-2007(PDF:82.0MB)
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